■財政への不安 突出
自民党から民主党への政権交代に伴い、産経新聞社が主要業種の大手企業に実施したアンケートで、「景気が上向くかどうか分からない」と答えた企業が約7割にのぼった。経済に与えるプラスの影響として、「家計や消費」を挙げる回答が目立った一方、「財政悪化」などマイナスに働くとみる声も多く、民主党の経済政策運営に対し、不安におののく産業界の姿が浮かび上がった。
アンケートは衆院選期間中の8月下旬に行い、30日の開票直後に寄せられた回答を集計したもので、89社から回答を得た。
民主党への政権交代をきっかけに、景気は上向くと思うかどうかを聞いたところ、「上向く」の回答はゼロで、「上向く可能性が高い」も7社にとどまった。「分からない」は62社と約7割を占めたほか、「上向かない」と断定する企業も8社あった。
経済に与えるプラスの影響(複数回答)は、民主党が重点を置く家計支援策を好感し、「家計や消費」が36社と最多だった。「社会保障」も23社に上ったが、「財政健全化」や「経済成長」は回答ゼロ。逆に、経済へのマイナス面(同)では現在以上の歳出拡大のリスクを懸念し、「財政悪化」が40社と突出した。
一方、民主党の掲げる政策で効果が期待できるもの(複数回答)としては、マニフェスト(政権公約)の目玉である「子ども手当」が32社と最多だった。「(ガソリン税などの)暫定税率の廃止」「年金制度の一元化」がともに17社で続いた。これに対し、効果の期待できない政策(複数回答)は、新政権への移行後も議論の予想される「郵政見直し」が27社でトップ。
マニフェストの柱のひとつでもある「高速道路無料化」には24社が「期待できない」と指摘した。
新政権に求めたい政策(複数回答)では、「成長戦略」と答えた企業が62社と全体の7割を占めた。具体的な注文では、「ばらまき型ではなく中長期的な産業振興」「国益を支える製造業の活力向上」や、「国家の進むべき明確な将来像を示してほしい」といった声が聞かれた。
景気の現状認識は5月の前回アンケートに比べて改善し、最悪期からは脱したもようだ。
(9月5日 産経新聞)
2009年09月05日
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